Kinesis Advantage 360のキースイッチを換装した話
最近買って使っているKinesis Advantage 360のキースイッチは最初Gateron Brownが付いていて、これも悪くないけど自分はリニアかつ静音が好きなのであんまり気に入らなかった。なのでいくつか持っている中で最も気に入っているTTC FrozenSilent V2に換装してみた話。
キーをルブする
Kinesis Advantage 360はホットスワップじゃないので、基盤からはんだを除去してスイッチを入れ替えてはんだ付けする必要がある。せっかくなのでルブしてからはんだしようと思い、キーを分解している図。(ルブ=潤滑油を塗ること。一般には打鍵感が良くなったりする…が、このキーあまり変わらなかったかも。)
上にあるのはもともとTTC FrozenSilent V2が刺さっていたKeychron Q8のキーキャップ。これはAliceレイアウトのキーボードだけど、使い心地が良いので非常におすすめ。
これはルブが終わった図。バネにはGPL 105、本体には3204を使っている。
Kinesis Advantage 360のスイッチを換装する方法
とりあえずキーキャップを引っこ抜く。
Kinesisは裏側のネジをプラスドライバーで5本くらい引き抜いたら簡単に分解できる。電源スイッチ部分の小さいパーツ(灰色のやつ)は取れやすいので無くさないように注意。たぶん分解してすぐに取っておいて、合体させるときに引っ付けるのが良い。
基盤のネジをいくつかはずすと、スイッチがハマってるフレーム+基盤を取り外せる。本体基盤と親指基盤に分かれているが、これはほぼネジ1本で固定されているので簡単に分解できる。電池の線と基盤を繋いでいる線は抜かなくてもふつうに作業できた。
以下は親指部分だけ換装してちゃんと動くか確かめた図。フレームと基盤はスイッチのはんだを除去しないと取れないので注意。自分ははんだを除去したあと、マイナスドライバーを差し込んで剥がしていった。(まだはんだが付いてそうなら、はんだごてで温めると取れたりする。)
本体側の基盤のスイッチ換装では、すべてのスイッチのハンダを除去してからフレームについている基盤を固定するツメを動かしながら基盤をはがさないといけない。ちゃんとはんだが除去できてないと基盤は動かないし、ツメも固くてなかなか動かせないし、スイッチ換装で一番大変なのは間違いなくこれ。
沢山のはんだを取らないといけないのではんだシュッ太郎があったら最高。
指部分のはんだを全部取ってツメも取れたら、下画像のように基盤がスイッチから離れる。一番下の3つのツメ部分には基盤が差し込まれているので、がんばって基盤を引き抜く。
基盤が抜けたらフレームにハマっているGateron Brownを引き抜き、次のスイッチをはめる。これは簡単な作業だけど、自分はスイッチを引き抜く際にピンで負傷した。
スイッチをはめ終わったら、さっきと逆順でフレームに基盤をはめ、はんだ付けして本体と合体させる。はんだ付けしたタイミングで動作確認すると思うが、反応しない場合はほぼはんだの量が足りていない。
※ぜんぶはんだ付けするとやり直しがめんどくさいので、はんだ付けはできるだけ下の方からこまめに動作確認しながらやること。自分の場合は基盤の問題かスイッチの問題か分からないが、右下のFnが動かなくなった…。(全く使ってないキーだからセーフ。また開くのが大変だし、次回もしスイッチ交換するときがあれば確認するつもり。)
合体したらもとの形に戻るので、キーキャップをはめていく。
反対側も全く同じように作業する。
完成。